プリゴジン氏反乱、と大活字が新聞の一面を飾っているのを見て、線香花火程度なのに大げさな!と思った。そもそもプリゴジン氏という人は、わけのわからない人だ。ワグネル部隊がウクライナ軍と戦っていること自体わけがわからないと思っていた。ロシア軍がいるのになぜ民間軍事会社がウクライナと戦闘するのか、理解不能であった。民間軍事会社としてすることは、正規軍の代わりに戦うのではなくゲリラ戦や側面支援だろう。バフムトでロシア軍の代わりに前面に出てウクライナ軍と戦闘していたのには驚いた。さらに驚いたのは、バフムトからウクライナ軍が手を引けば、ロシア軍の配置を教える!なんて取引をウクライナに持ちかけていたということだ。ウクライナ側は信用できないとして提案を蹴ったそうだ。プリゴジン氏はプーチン氏の料理番だったそうだ。これまでの言動を見ると、会社の一経営者とでもいうような人で、軍事の専門家と言えるような人ではないようだ。プリゴジン氏反乱は、プーチン政権の弱体化の兆候を待ち望んでいた米国を筆頭とする反ロシア側に願ってもないニュースとなった。日本のメディアもプリゴジン、プリゴジンと、喧しいことはなはだしい。今までほとんどまともに取り上げもしなかったのに、プリゴジンシ氏は今や日本で一躍有名人になった。ワグネル部隊は金で雇われた傭兵や、囚人の混成部隊である。軍事訓練を受けた軍隊ですらない。バフムトでのウクライナ軍との戦いでは、弾薬をロシア軍が提供しないから弾薬不足で撤退するなんて言っていた。バフムトを支配したとかなんとかしょっちゅう発表していたが、結局何もできなかった。ワグネル部隊がウクライナ軍のように、米国のパトリオット、ドイツのレオパルト戦車、イギリスの巡航ミサイルストームシャドウで武装して反乱を起こしたというなら、非常事態だろうが、アマチュアの混成部隊にできることなど知れている、と思ったので、線香花火程度の出来事だと即推測した。NHKなんてモスクワに250km?まで迫ったのになぜ引き返したのかなんて報道していたが、その無知さ加減には笑ってしまった。とはいえ、日本を含めた米国を筆頭とする反ロシア陣営は、このワグネル事件を、あることないこと誇大に吹聴し、ロシア国民の動揺を誘おうとするだろう。プーチン政権には試練であることは間違いない。