韓国ドラマ「カーテンコール」2023年5月30日

韓国ドラマ「カーテンコール」を楽しんで見た。二度も見てしまった。韓国ドラマで同じドラマを二度見たのは初めてである。韓国ドラマを夢中で見たのは2016年の「ファンタスティック」以来である。奇しくもどちらもがんで余命宣告された主人公のドラマである。「カーテンコール」は有数のホテルの創業者で90歳を超えた北朝鮮出身のおばあさんが主人公で、若き日と現代が交錯するドラマである。「カーテンコール」というタイトルがいい、きっと面白いドラマに違いないと直感した。死ぬ前に北朝鮮に残した孫に会いたいというおばあさんの切なる願いをかなえるべく、おばあさんの右腕の役割を続けてきたチョン・サンチョルという男が、無名の小劇団の役者を孫の身代わりに立て、余命と言われた3カ月間を、身代わりの孫と過ごさせようと企図して大芝居を打った。話の筋に雑なところがいくつかある。例えば身代わりの孫がホテルの目立つところでイベントの主役を務めるシーンがあるが、身代わりがばれるのは当然で、実際それが身代わりがばれるきっかけとなったが、到底考えられないことだ。しかし筋の雑さが気にならないほど、俳優陣の演技がすばらしい。おばあさん役のコ・ドゥシムさん、孫の身代わりのカン・ハヌルさん、二人の演技がすばらしい。おばあさんの右腕役のソン・ドンイルさんの演技も格別だ。孫娘役のハ・ジウォンさんも素敵だ。ハ・ジウォンさん出演のドラマでは今回が一番適役に思った。私の好きな俳優のクォン・サンウが脇役なのには驚いた。もちろん演技は一級だ。背景に使われている自然の景色もいい。身代わりの孫に役者を使うという発想が面白かった。身代わりとして役者はまさに最適だ。しかも途中で孫が偽物とわかっても、おばあさんが知らないふりの芝居を続けていたという、おばあさんも芝居をしていたという結末。最終話で、これまでの経過を劇場で芝居で見せるシーン。まさにカーテンコールであった。

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