私がもし中国の代表ならば、第一にすることは、インドとの国境紛争を完全に解決することに全精力を傾けるだろう。中国もインドもBRICSの一員だ。中国とインドが、国境紛争をさっさと解決して、国境紛争に起因した敵対心をなくし、互恵の立場でBRICSを発展させ、加盟国を増やして、米国による経済支配を終わらせることが、世界の人々の幸福を増大させるために必要不可欠である。インドと争って時間を浪費している場合ではない。面子など捨てて徹底的に話し合えば、必ず解決策は出てくる。中国とインドが手を携えれば、米国の一人勝ちの世界を変えることができる。米国は、中国の経済的発展が米国ドルの世界支配を崩壊させることになるから、インドを自国側に引き寄せようと必死になっている。インドとしては中立を保って、両側から利益を引き出そうとしているのが現状だ。米国ドルの世界支配を終わらせることは、インドにも、自国通貨の価値が飛躍的に高まり、自国通貨の購買力が飛躍的に増大するというような多大な利益をもたらすはずだ。米国ドル、欧州ユーロ、中国元、インドルピーの4通貨が競い合う世界になれば、米国発の金融危機で、世界の真面目に生きている圧倒的多数の人々に、塗炭の苦しみを負わせる可能性は大きく減るだろう。
私がビル・ゲイツ氏のような富豪になれたなら、第一にすることは、事実だけを報道する通信社を設立することである。通信社の方針にはまったく口を出さず、通信社に関係なしに稼ぎ出す資産から運営費を出して、利益に左右されないまともな報道をする通信社をつくる。メディアは利益を出さなければ経営できないから、広告主や政権に配慮した報道しかできない。日本ではNHKは放送の自主自律 、表現の自由を確保するためとして、受信料を国民から徴収しているが、毎事業年度の収支予算、事業計画、資金計画を、総務大臣に提出し総務大臣が検討して意見を付し、内閣を経て国会に提出し、その承認を受けなければならない。国会の多数党が承認しなければNHKは何もできないのだ。したがって、政権に忖度する必要が出てくるし、多数党の意見を無視することはできない。NHKの職員も生活が懸かっているから、自分の生活を守るためには、忖度するのは当然なのだ。事実だけを報道する通信社であるためには、運営資金に対し独立でなければ不可能だ。運営資金に気兼ねする必要がなければ、事実のみを報道することができる。その資金を提供するのだ。
することの第二は、私のように遺伝的欠陥を持った人たちに、何ができるかを教えて、自分の力で生きていけるように、経済的自立を助成する組織を作ることだ。どうしていいか悩んでいる人たちの案内人になるのである。私は遺伝的欠陥のために、人生の大半の時間を糞のようなことでむざむざ浪費してしまった。教えてくれる人がいなかったから、どうしたらよいか、まったく分からなかったのである。遺伝的欠陥を持った人たちの水先案内人になりたいと思う。