馬鹿につける薬はない2023年1月8日

毎日500人近くの人々がコロナで死亡しているのに、地滑りで2~3人死亡のニュースのほうが大きく報道されている。コロナで死亡はありふれたことになり、コロナ感染など他人事で自分は大丈夫と勝手に思いこみ、ネットで話題になっている店を探し押し掛ける人々で、あちこちで渋滞が起きている。明日は我が身何て考えは、頭の片隅にもない。馬鹿につける薬はないとはよく言ったものである。そうしてコロナ感染者がどんどん増え、さらに死亡者を増加させる。感染者の発表方法を変えてしまったので、変える以前の発表方法なら今の感染者20万人は50万人とかになっているだろう。感染者が増えれば死亡者が増えるのは当然の話である。去年の参議院選挙前の4~5月頃から投票日近くまで、市の拡声器からは、連日コロナ拡大防止のための注意点が、けたたましく流れていたが、選挙が終わったとたんまったく聞こえなくなった。自民党市長だから自党の選挙応援戦術として、コロナ感染注意を流していたのがバレバレであった。市民の感染増加を危惧しての行為なら、選挙後も続けているのが当然で、市民が心配ではなく自民党が心配だったのである。

インターネットの普及で、企業のデータ捏造などの報道をよく聞くようになった。インターネット普及以前であれば、決して表に出ないようなことも、隠しきれなくなった。そうなって企業の不祥事に対する対応も大きく変わってきた。隠し切れないと判断したら、積極的に不祥事を自ら公表するように、対応を転換したのである。マスメディアにとって、人々の関心を引くかどうかが死活問題であり、ありふれた日常茶飯事のでき事は、報道価値が低く、突飛な出来事ほど報道価値が高いので、まれな出来事を競って報道する。だから不祥事に対応する最善の方法は、隠し切れないと判断したら、積極的に公表し、ありふれたことにしてしまうことである。またか、おまえもか、と人々に思わせてしまえばよいのである。日本国民にとって、コロナで毎日400人も死亡しているのは、ウクライナで戦死者が出ているよりもはるかに深刻な問題なのに、ウクライナのほうがニュースで大きく報じられている理由である。

高校で確率の勉強をされた方は必要ないが、もし私のように、16歳で人生を放棄し、高校の勉強をろくにされなかった方は、ぜひ確率の初歩の初歩を、せんべいでもかじりながら勉強していただきたい。確率のことをほんの少しでもかじれば、偶然のように見える多くのことが、サンプルを増やすだけで実は必然なことを理解するようになるだろう。そうなれば統一教会のような組織に騙されることはなくなるだろう。ぜひ読んでほしい本を紹介しよう。

「偶然」の統計学 ディヴィッド・J・ハンド 松井信彦訳 ハヤカワ文庫 16歳で高校の勉強を放棄した私でさえ、何とか読み通すことができた面白い本である。

タイトルとURLをコピーしました