白隠のこと2023年1月15日(日)

12月から翌年3月初めころまでは、屋外の仕事ゆえ厳しい時期である。曇り日に強風でもあれば、寒さが背を走り凍り付く。雪やみぞれになると泣けてくる。手足にひびやあかぎれができ、水につかると切れるような痛みが走る。耳はしもやけでかゆみと痛みが同時に来る。そんな時期をもう10年近く生きている。

10年ほど前から頭を丸刈りにし始めた。最初はみっともない気がしたが、慣れてくるとこれほど楽なことはないと思うようになった。洗髪は超簡単だし髪の手入れもいらない。髪の毛が耳にかぶさる不快さもない。これで経でも唱えればいっぱしの坊さんである。坊さんと言えば、僧でただ一人敬愛する江戸時代中期の白隠を思う。「駿河には過ぎたるものが二つあり 富士のお山に原の白隠」と謳われたそうだが、見事な生きざまであった。

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