日本とドイツ 似て非なる国 1 2024年8月31日

余談をひとつ。世論調査のたびに注目されるのが支持政党なしの無党派層の多さである。世論調査の回答者の40~50%ほどが支持政党なしと答えている。この支持政党なしの人たちが、自分たちの思っている政策に既存の政党の唱える政策が合致しないから支持政党なしと答えていると単純に考えたら大間違いだ、と私は考える。支持政党なしの多くの人は、こうあってほしいと考えている政策など頭にないから、政党を選ぶことができなくて、支持政党なしと言い訳しているに過ぎない、と私は考える。閑話休題

第二次世界大戦で敗北し、無条件降伏をした日本は米国軍に占領され(米軍約75パーセント英軍約25パーセントだが英国は今と同じで米国金魚の糞である)、実質的には米国の属国となって今日に至る。日本はソ連や中国と海を隔てて対峙しており、ソ連・中国の攻撃から米国を防御する防波堤と位置付けされた。米政権にとって、日本はソ連や中国からの攻撃を防ぐ盾でありさえすれば、社会主義共産主義の政権でなければ、どんな政権でもよいのであって。自民党政権は米政権の思惑に合致した政権であったから、今日まで米政権が陰に陽に支援してきたことが自民党長期政権を支えてきたのである。自民党政権がソ連や中国と敵対することは、米国にとって願ってもないことで、ソ連がロシアに変わった今でもそうである。岸田政権のように、軍事予算を激増させ、米国軍事産業に多額の利益を獲得させ、米政権の手のひらで嬉々として踊ってくれるなんて、米政権には法外な喜びであろう。

一方ドイツも無条件降伏したが、ドイツの領土は四か国によって分割統治された。東部地区はソ連、北西地区は英国、南西地区は米国、西部地区はフランス、大ベルリン地区はその四か国のそれぞれの軍隊によって占領された。これが日本とドイツの決定的な違いに展開する原因となった。すなわちドイツは米国の属国にならなかったから、日本のように米政権にしっぽを振る忠犬にならなくて済んだのである。ドイツは敗戦後独立国となったが、日本は米国の実質的属国となった。

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